電気代の値上げが止まらない!少しでも電気代を抑える10の方法

2022年10月現在、日本国内において様々な「商品」や「サービス」が続々と値上げしています。

この値上げの波は家庭の光熱費にも押し寄せており、特に電気代の値上げについては多くの方が月々の支払いにおいて実感されているのではないでしょうか。

電気代の値上げは今後も上がり続けると予測されており、来年の春には3割もの値上げがあるとの意見も出ています。

そして岸田首相は、ロシアのウクライナ侵攻が長期化していることを理由に、今後もエネルギー価格の高騰は続くと考えて以下の発言をしています。

「その(電気代の)上昇が、来年春以降に料金改定、あるいは契約改定の形をとって、一気に2〜3割の値上げとなる可能性もある。」

(出典:0テレNEWS

実際に、世界的にも天然ガスなどのエネルギー資源については他国による買い占めが行われているなど、円安が続く日本において不利な状況が続いています。

電気代同様に、ガソリン代の高騰も続いていますが、こちらに関しては政府の補助金によって価格調整が行われています。

そのため今後、電気代についても「現金給付」といった対策も選択肢の一つとして上がっているようです。

しかし、これから冬場にかけての暖房需要増加により、国内の電力使用料は増していくことが予想されます。

夏場においても節電が呼びかけられていましたが、今後最悪の場合供給量不足による地域的な停電といった事態も考えられるかもしれません。

実際、2022年3月に日本政府は初めて「電力需給ひっ迫警報」を出して節電を呼びかけた経緯があります。

このように各家庭での節電意識が今後も重要となってくることは間違いないでしょう。

電気代削減はもちろん、国内の電力需給状況も踏まえた上での対策が必要となります。

各家庭で電気代を抑えることができれば、間接的に電力使用量も削減できることに繋がります。

本記事では電気代を抑えるための方法を10選、まとめて紹介していきます。

今からでも気軽に対策できる方法もありますので、気になったものは一度お試しいただければ幸いです。

ぜひ最後までご覧ください。

電気代の値上げが止まらない

「月々の電気代が高くなっている気がする…」

「突然電気代が上がったけれど、特に使いすぎてもいないし原因が分からない…」

現在の日本国内において、上記のように感じている方は少なくないでしょう。

月々発生する費用である電気代ですが、その内訳を細かく確認している人はあまりいないのではないでしょうか。

「なんとなく電気代が高くなっている」と感じているその電気代、実際は値上がりによって高くなっているということは大前提として知っておく必要があります。

つまり月々の電力使用料はいつも通りなのに、支払う金額だけが高くなっている状態なのです。

例えるなら、毎日のランチで食べる定食の量は全く同じなのに、お会計時の料金だけが高くなっているようなものです。

このような時、考えられる対策としては以下の2つに1つとなるでしょう。

例えるなら…?
  • ランチで食べる量を減らし、料金を抑える
  • いつものランチを頼み、高くなった料金を払う

ランチのような食事の場合、食べる量を減らせばそのまま料金を安くすることができますが、その分お腹いっぱいに食べられなくなり気持ち的にも寂しくなってしまいます。

しかし、電気代の場合は違います。

現在と同じような生活スタイルを維持しながらも、電気代を抑える方法が存在するのです。

電気代を抑えるための方法10選

電気代を抑える方法と聞いた時、以下の様に考える方は多いのではないでしょうか。

「小まめに電源を切ったり、ちまちました行動は苦手…」

「照明を暗くしたりすると、なんだか悲しい気持ちになる…」

確かにその通りだと筆者も思います。

電気代を抑える=節電となると、日頃の行動を根本的に変更する必要があるなど、人によっては非常にストレスを感じてしまうかもしれません。

しかし、賢く正しい方法で節電を進めることができれば、日々の行動はそのままに電気代のみを削減することが可能です。

場合によっては、現在の生活スタイルを向上させることも不可能ではありません。

ここからはそんな、電気代を抑えるための方法10選をそれぞれに分けて解説していきます。

今すぐ始められる方法から、少しの行動で大きな結果へと繋がる方法までありますので、まずは気になったものから試してみてください。

方法①:電力会社のプランを見直す

まず最も手軽で効果の大きな方法としては、「プランを見直す」方法でしょう。

携帯料金のように、電気料金プランも実は様々なプランが用意されています。

例えば、時間帯や季節毎に料金が変動する場合や、基本料金が0円となるなど、プランによって特徴がそれぞれ違います。

一度使用している電力会社へプラン変更を相談することで、ご自身の生活スタイルにより適したプランへと変更することが可能かもしれません。

また、契約アンペア数によっても料金は大きく異なってきます。

基本的に契約アンペア数が大きくなるほど、基本料金も高くなります。

もし一度に使う電力がそこまで大きくないという場合には、この契約アンペア数を下げることですぐに料金を抑えることが可能となるのです。

さらに電気代の支払い方法についても、電力会社によっては口座振替を選択することで「口座振替割引」が適応される場合もあります。

クレジットカードによるポイントよりもお得なケースもありますので、プランやアンペア数などの相談と合わせて一度電力会社へ相談してみてはいかがでしょうか。

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方法②:電力会社を切り替える

これまで電力会社は、関東地域なら東京電力、関西地域なら関西電力といったように、お住まいの地域によって固定化されていました。

しかし、2016年の「電力自由化」によって、電力会社を住んでいる地域に関係なく選択できるようになりました。

そして、電力業界には「新電力」と呼ばれる新たな電力会社が多く参入してきました。

これらの新電力は母体がガス会社であったり、通信会社であるなどさまざまですが、大手電力会社と変わらない電力供給の質を維持しています。

そして何よりも新電力は、電気代が基本的に安いという特徴があり、その理由は主に以下の3つがあげられます。

  • 送電システムへの設備投資が不要
  • 電力以外の事業において収益がある
  • プラン設定を絞っている

このような理由から基本料金設定が低く、多種多様なプランを提示しているのです。

乗り換え方法についても特に難しい作業は必要なく、オンラインで完結することがほとんどです。

まずは現在の電力使用量を調べてから、各新電力において電気代をシミュレーションしてみましょう。

これだけで驚くほど簡単に、電気代を大きく抑えられるかもしれません。

方法③:古い家電を見直す

家電は安い買い物ではありませんので、頻繁に買い換える対象ではないでしょう。

そのため、中には購入から10年以上経過しているものもあるかもしれません。

しかし、最新の家電は省エネ家電と呼ばれるものが多く、たとえ大型になったとしても使用する電力は少なくすむ場合が多々あります。

大きく電力を消費しており、最新式へ変更することで大きな節電効果を発揮する家電は主に以下のようなものがあげられます。

節電効果を発揮する家電
  • 照明器具
  • エアコン
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機

一時的には大きな出費に感じてしまうかもしれませんが、買い換えるだけで年間数千円の電気代削減に繋がるでしょう。

そして上記の家電をもし全て最新のものに変更すれば、年間の電気代を数万円浮かせることも不可能ではありません。

最新家電で快適に過ごしながら電気代も抑えられるので、10年以上使用している家電がある場合には、一度検討してもいいかもしれません。

方法④:夏場の家電を見直す

近年は猛暑が当たり前となりつつあり、2022年においては「酷暑」という単語もテレビでよく耳にしました。

そのため夏の家電、特にエアコンは生活に欠かせないものとなっています。

使用は避けられないエアコンですが、ここにも少しのポイントで電気代を抑える方法があります。

電気代を抑える方法
  • 扇風機やサーキュレーターと併用する
  • フィルター清掃でエアコンの効果を向上させる
  • 室外機の放熱効果を高めるため日除けを設置する
  • 窓辺から入る日光を遮断する

上記の対策により、エアコンの効果を最大限に引き出すことが可能となります。

また冷蔵庫も、夏場の電力使用が急増する家電となります。

室温が高いため、どうしても設定温度を「強」にしてしまいがちですが、「中」を維持しながらビニールカーテンを取り付けるなどして、ドアの開閉時に冷気が逃げない工夫をしてみましょう。

また庫内に入れる食品を詰め込みすぎないことも重要です。

冷気の循環を良くする為にも、余裕をもった量を維持することを意識してみましょう。

方法⑤:冬場の家電を見直す

夏場は猛暑により空調家電が欠かせませんが、冬場も厳しく冷え込む日が多く暖房は必須となります。

エアコンに対する節電対策は、前述した夏場の内容と同様になります。

暖房器具はエアコン以外にも、こたつや電気毛布など様々なアイテムが存在しています。

一時間あたりの電力使用料はエアコン、こたつ、電気毛布の順に安くなりますので、時と場合によって使い分けることをオススメします。

暖房器具については他にも、湯たんぽや加湿器なども効果があるでしょう。

特に湿度の増減による体感温度の差は大きくなりますので、暖房の設定温度を下げても暖かく感じられるかもしれません。

他にも断熱シートや、ドアの隙間を埋めるテープなども効果的です。

とにかく生み出した熱を少しでも逃さないようにすることで、電力を抑えながら温かい空間を維持できるでしょう。

方法⑥:通年使用する家電を見直す

夏、冬に使用が多くなる家電については前述した通りですが、通年使用する家電においても少しの工夫で電気代を抑えることが可能です。

例えば「テレビ」は毎日付けることが習慣になっている人は多いでしょう。

こちらも明るさ調整により液晶の明度を下げることで、年間数百円もの節約につながります。

また意外と見落としがちなのが「暖房便座」です。

暖房便座の温度や、洗浄水の温度設定だけでも年間千円以上の節電効果があります。

また使用しない時は便座の蓋を閉めるだけでも、熱の放出を防ぐことができますので効果的でしょう。

もちろん、使用していない家電のコンセントを小まめに抜くことも節電に繋がります。

慣れてしまえば意外と手間になりませんので、一度お試しすることをオススメします。

方法⑦:生活スタイルを見直す

ご自身が利用している電気料金のプランによっても変わりますが、電気代は時間帯によって高い安いの違いがある場合があります。

「ピークシフトプラン」と呼ばれるものですが、例えば夏季の日中などを中心に電気料金を高めに設定するなどしていることが最も多いケースです。

また、北海道の場合は冬季の夕方などがピークタイムに指定されています。

このような電気料金が高い時間帯は、可能であれば図書館などの公共施設で過ごすなどの対策で、月々の電気料金を削減することも可能かもしれません。

他にも、電気使用量を日々確認することで節電意識を向上させることも効果的かもしれません。

「HEMS」と呼ばれるシステムを導入することで、家庭内の電気機器の使用料から稼働状況などを把握することが可能となります。

電気代は月々の結果しか分からないことが通常ですので、このように使用料を見える化することで節電行動に繋がるかもしれません。

方法⑧:生活アイテムを見直す

電気代を削減できる家庭内のアイテムは家電だけではありません。

例えば寝具についても温感シーツや冷感シーツといった、肌に触れた時の温度を心地よくしてくれるアイテムもあります。

またコンセントの抜き差しが面倒くさい場合には、個別にスイッチがついたマルチタップを導入してもいいかもしれません。

コンセントを指したままでも、スイッチをオフにするだけで待機電力の削減に繋がります。

照明をLEDへと変更することも効果的でしょう。

このように細かな部分にはなりますが、チリも積もれば山となるという言葉のように、全てが合わされば馬鹿にできない削減効果があります。

方法⑨:太陽光で自家発電

電気代が高いなら、いっそのこと自家発電してしまうことも一つの方法でしょう。

環境面への配慮から、近年はクリーンエネルギーとして太陽光発電を導入する住宅が増えてきています。

導入後は発電した電力を自宅で消費できることはもちろん、余った電力は管轄の電力会社が買い取ってくれるシステムとなっています。

しかし導入には設備投資が必要ですので、検討されている場合は一度どの程度の年数で費用を回収できるのかシミュレーションしてみた方が良いでしょう。

また現在では手持ちサイズの小型のものもあり、スマホ程度であれば十分に充電できる商品も存在しています。

アウトドアや災害時での使用を想定しているものですが、まずは小さくそのような商品から試してみるということも良いかもしれません。

方法⑩:家庭用燃料電池の導入

自家発電は太陽光発電だけではなく、家庭用燃料電池と呼ばれる設備の導入も選択肢の一つとして存在します。

こちらは一般的に「エネファーム」と呼ばれており、都市ガスやLPガスを水素に変えて、空気中の酸素と反応させることで発電するシステムです。

このエネファームを導入することで、「標準家庭で使用される電気量の約50%をまかなえる」と言われています。

またガスを使用する発電方式ですので、ガスの使用料が増加します。

そのためガス会社と連携したプランにより、全体の光熱費も抑えることができるかもしれません。

しかし設置スペースが必要であることや、太陽光発電同様に初期投資が必要な点がデメリットとなるでしょう。

一度シミュレーションをおこない、トータルでお得であれば導入を検討しても良いかもしれません。

そもそもなぜ電気代が上がっているのか?

それでは、そもそもなぜ電気代の値上がりが続いているのでしょうか。

この原因については様々な要因が複雑に絡まり合っており、一言で言い表すことは難しい状況となっております。

こちらではその要因の中から、代表的なものに絞って解説していきます。

さらに詳しい電気代高騰の理由については、電気代が一気に跳ね上がった!料金高騰の原因と今後の予想を解説します!で詳しくまとめていますので、ご覧ください!

燃料費調整額

まずは「燃料費調整額」と呼ばれるものが要因の一つとしてあげられるでしょう。

これは火力発電において必要な、原油や液化天然ガスといった燃料を輸入する際の金額の変動に応じた料金です。

簡単に言えば燃料が値上がりすると高くなり、値下がりすれば同様に安くなります。

そして現在は燃料費が高騰している状況にあり、結果的にこの燃料費調整額も我々の電気代として上乗せされているということなのです。

再生可能エネルギー発促進賦課金

電気代の明細を確認してみると上記の「燃料費調整額」と、この「再生可能エネルギー発促進賦課金」という項目があるはずです。

これは、再生可能エネルギーの普及を目的として儲けられています。

内容を簡単にお伝えすると、太陽光発電等の再生可能エネルギーによって生み出された電力の購入費用を、各家庭で分散しているといったイメージです。

そして現在はそのような発電方法が国内で増加傾向にあります。

結果として、買い取る電力も多くなっており、必然的に「再生可能エネルギー発促進賦課金」も値上がりしているのです。

国際情勢

2022年2月に起きたロシアによるウクライナ侵攻についても、日本国内における電力料金値上がりの要因の一つです。

なぜなら、ロシアは石油などの天然資源が豊富な国であり、日本もロシアからの輸入燃料によって火力発電を行っていました。

しかし現在、経済制裁という形で日本はロシア産石油の輸入を禁止していますので、他国からの輸入で賄う必要がある状況なのです。

また資源の輸入という部分について、追い打ちをかけるように長引く円安が大きな影響を与えています。

このように様々な要因が複雑に絡まった結果、月々の電気代が値上がりすることに繋がっているのです。

賢い方法で電気代を抑えて家計負担を軽くしよう

電気代は月々発生する料金ですので、値上がりが続くと生活に与える影響は大きくなります。

しかしながら電気がない生活は、現代を生きる我々にとってはほぼ不可能と言える程難しいことでしょう。

そこで、本記事で紹介したような方法を活用しながら、賢く電気代を抑える知恵が必要になります。

家計への負担を少しでも軽くしていただけるように、本記事の内容がお役に立てますと幸いです。