食品に携わる職業は数多く存在しますが、関連する資格はどのようなものがあるかご存知でしょうか?
実は、食品業界は様々な分野に分かれており、それに伴って資格の種類も多岐に渡ります。
本記事ではそんな食品に関する国家資格を、5つ紹介します。
取得を目指すのであればどうしても気になる勉強方法も合わせて紹介しますので、気になる資格がありましたらぜひご確認ください。
それでは早速紹介していきます。
①栄養士
まず1つ目は「栄養士」。
これは栄養士法に定められた基準を元に、栄養指導をおこなうための資格です。
栄養学に基づいた、バランスの取れた献立の作成や調理方法の改善などをおこないます。
食事を提供する場所であれば、様々な環境で活躍することが可能。
職場については病院や学校、社会福祉施設などをイメージされる方も多いかも知れませんが、昨今の健康ブームに伴って飲食店や食品メーカーでの需要も高まっている資格です。
取得方法
栄養士の資格を目指すのであれば、栄養士養成施設として認められた学校を卒業する必要があります。
専門学校や短大、大学まで様々な学校で学べますが、どこに通っても栄養士としての資格は同様に取得できます。
しかし、学校によりそれぞれ違った特色がありますので、各校に足を運んでみたり資料を請求するなどして、ご自身のカラーにあった先を選んでみましょう。
②調理師
「調理師」は調理師法に基づいた資格であり日本料理、西洋料理、中国料理のいずれかに秀でた技術を持った人に与えられます。
ただ料理を作るだけではなく、食材の仕入れからメニューの考案、衛生管理まであらゆる仕事を管理する必要があります。
活躍できる場は数多く存在しておりレストランなどの飲食店はもちろん、ホテルや旅館などの宿泊施設、パーティー会場や病院までさまざま。
調理が必要な場面では必要とされる資格ですので、料理を仕事にしたいと考えている方であれば取得して損はないでしょう。
取得方法
調理師の取得方法は2パターン存在しています。
1つ目は、2年以上の実務経験を積み、都道府県知事に免許申請。
2つ目は、指定の調理師養成施設を卒業し、都道府県知事に免許申請します。
後者の場合、実務経験は問われません。
試験範囲は調理理論や公衆衛生学などの6科目から出題されますので、食に対する幅広い知識が必要となる資格です。
③食品衛生管理者
「食品衛生管理者」は、食品衛生法の規定に基づき、食品や添加物を製造、加工する施設に配置することを義務づけられている資格です。
加糖粉乳や調整粉乳、食肉加工食品、魚肉ハム、マーガリンなど、食品衛生法で定められている食品を扱う場合は、必ずこの資格を持つ人間を配置しなければいけません。
製造工場が主な職場となることが多く、非常に専門的な知識を求められます。
また食中毒の防止などに務めることも大きな仕事となりますので、病院や学校の調理場においても重宝される資格です。
取得方法
この食品衛生管理者は試験ではなく、講習を受けることで取得できます。
しかし、講習受講に対しては一定の基準を満たしている必要があります。
学歴が高校卒業以上もしくは同等の学力が認められる、または食品衛生管理者が必要な施設で3年以上の衛生管理業務に携わっている。
これらを満たしていなければ講習受講ができませんので注意しましょう。
また医学、薬学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修了している方や、登録を受けている養成施設にて所定の課程を修了した方も、この資格の取得が可能です。
④食鳥処理衛生管理者
あまり聞き慣れない資格かもしれませんが、こちらは鶏などに代表される食鳥の処理において必要な国家資格です。
鶏などの処理場では、衛生面の管理が第一ですのでこの資格を有する人間を配置するように義務付けられています。
食肉加工に分類する職業ですので、収入面は比較的高い傾向にありますが、食肉となる直前の工程ですので、向き不向きがあるかもしれません。
取得方法
こちらの資格は、各都道府県で実施される3日間の講習を受講することで取得が可能です。
欠席等の理由がない限り、基本的に合格できることが多いようです。
また、獣医師や畜産学の課程を修めた人や、食鳥処理衛生管理者の養成施設にて所定の課程を修了している場合でも取得は可能となっています。
⑤レストランサービス技能士
これまで紹介した資格は料理を作ったり、食品を管理するために必要なものでした。
しかし、こちらの「レストランサービス技能士」は、レストランのウェイターやウェイトレスなどの、接客業のスペシャリストを指す資格です。
料理やドリンクの提供はもちろん、各テーブルの食事の進行具合を見ながらキッチンへ指示を出すことも。
活躍の場はレストランだけではなく、パーティー会場やホテル、旅館の仲居などなど、接客の場であれば幅広く存在しております。
取得方法
各級により受験資格が異なり、求められる実務経験年数が決まっております。
- 3級:1年以上の実務経験
- 2級:3年以上の実務経験(もしくは3級合格から2年以上)
- 1級:11年以上の実務経験(もしくは2級合格から4年以上)
試験では食品衛生や食文化などの学科に加え、実際のテーブルサービスなどの実技も行われます。
日頃から細やかなサービスや心がけ、勉強に努める必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
食品業界に携わる国家資格を5つ紹介しました。
紹介したように食品に関する国家資格といっても、さまざまな種類のものがあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
生活する上で欠かせない「食」に関する仕事ですので、その分やりがいも沢山あります。
ぜひ本記事を参考に検討いただけますと幸いです。