営業職では日中の仕事が終わってから、顧客とお酒の席を共にする「接待」というものが存在します。
接待は一昔前の営業職では当たり前の光景でしたが、現在では時代の移り変わりとともにしたくないと思っている方も多いのではないでしょうか?
プライベートや家族の時間を犠牲にしてまで、会社の為に仕事に打ち込むという考え方は、今では少し時代遅れととらえられるかもしれませんね。
本記事ではそんな不満も多くなっている、営業職での接待について紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
営業における接待とは?
そもそも、営業職がおこなう「接待」とはどのような内容なのでしょうか?
最も多い内容としては、仕事終わりに居酒屋でお酒を飲むいわゆる「飲みニケーション」を目的とした仕事なのですが、実際はこれだけではありません。
土日休みを使って朝早くからゴルフに行くことも立派な接待。
場合によっては、顧客と旅行に行くというケースもあります。
基本的には顧客の趣味や嗜好に合わせて内容を選び、とにかく喜んでもらうということが一番なのです。
つまり接待の最終目的は顧客との関係性を築き、その後の仕事を円滑に進めるという目的や、顧客に恩を売ることで仕事上でのお返しを期待することなのです。
もてなされたとなると、顧客も人間心理として何かお返ししようと思うものです。
個人的にも、実際に一度接待した相手との仕事は非常に楽になり、売上の向上も比較的スムーズにおこなえたと実感しています。
営業マンは個人の時間を使っているので損が大きく感じられるかもしれませんが、会社として費用対効果の高い仕事と言えるかもしれません。
営業職でも接待をしたくない理由4選
営業職で接待をしたくないと思える理由は何があるのでしょうか。
人によって様々な理由があると思いますが、ここではわたしが過去に周囲の営業マンから聞いた、代表的な理由を紹介したいと思います。
もし転職を考えてる場合は、営業がきつい業界について営業職がキツい!特に営業が大変と言われる10の業界をまとめました!で解説しておりますので、ご覧いただき業界選びの参考にしてください。
①拘束時間が長く時間外労働と感じる
会社員は定時がありますので、基本的にはそれ以降の労働については残業代が発生します。
しかし接待時については残業代が発生することはなく、加えて終電近くまで拘束されることになるのです。
この点が早く家に帰って趣味の時間に使いたい人や、家族サービスに当てたいと思っている人達にとっては大きな不満となります。
いくら美味しい物を経費で食べられるからといって、自分の時間を無償で嫌な仕事に使いたくはないかもしれませんね。
②そもそもお酒が好きではない
接待の主な目的は「飲みニケーション」であると前述しましたが、そもそもお酒が飲めない営業マンにとっては苦痛そのもの。
開始間もないころはまだいいですが、時間の経過と共にテンションの差が開いていき、会話の内容もシラフでは楽しくないような話ばかり。
「営業マンはお酒が飲めないとダメ」という考えも以前はありましたが、ここ最近では飲まない人も増えてきています。
お酒が好きではない場合、接待は大変な重労働となるでしょう。
③翌日のパフォーマンスに影響する
接待は週末にのみおこなわれるものではありません。
翌日が仕事の場合であろうと、基本的に顧客の予定に合わせて設定されます。
そして深夜までの深酒は、当然翌日に二日酔いとして残ります。
そうなるとパフォーマンスも著しく低下、場合によっては仕事どころでは無いという場合も。
常にクリアな頭で仕事をしたいという理由で、平日にお酒を飲む接待が敬遠されています。
④自腹を切る場合もあり不満
基本的に接待は営業マンが顧客をもてなす場。
当然支払いは会社経費で負担するのですが、経費で落とせる金額を越えた場合や、お店の種類によっては自腹を切るしかないという場面もありえます。
自分の時間を使って会社のために時間外労働しているのに、自腹を切るとなるといよいよ何をしているのか分かりません。
何のために働いているのかすら分からなくなるという声もありました。
接待は時代遅れなのか?
接待は時代遅れの産物なのでしょうか?
お酒については、近年アルコールハラスメントが社会問題として取り上げられることも増えてきており、積極的に飲みたいと思う若者が減っていることは事実です。
昭和のバブル期などでは、顧客との関係性を作っておくだけで簡単に物が売れるという傾向にありました。
しかし今ではそういうわけにもいかなくなり、営業マンの提案力や実力が重視される傾向が強くなっているかもしれません。
業界によってはNGの場合も
業界によって接待の有無は変わってきます。
一概には言えないかもしれませんが、その業界の歴史から接待の頻度を考察することはできるかもしれません。
例えば歴史の浅いIT関連などは、実力主義で接待頻度は少ない傾向にあるようです。
また、接待が禁止になった一例としては、MRと呼ばれる製薬業界の営業担当は「医療用医薬品製造販売業公正取引協議会」という組織により、一部例外を除いて過度な接待は禁止となってしまいました。
このような例は、今後も広がっていく可能性はありえます。
接待が無くても営業はできる
前述したMRの場合では、接待という選択肢がなくなったからといって、営業活動ができなくなったわけではありません。
その代わりとして、より正確な医薬品の知識や高いコミュニケーション能力が求められていきました。
つまりスキルの高い営業マンが、より活躍出来る環境へと変化したのです。
その反面、接待に頼っていた営業マンは苦労をしたかもしれませんね。
営業パーソンのニーズは年々高まっているため、副業などから初めて自分が活躍できるフィールドを見つけましょう。
営業マンが副業すべき理由は【稼ぐは営業から始まる】営業マンこそ副業に力を入れるべき5つの理由にまとめていますのでご覧ください。
まとめ
社会の流れから考えても、接待は少しずつ時代遅れになってきているのかもしれません。
接待は営業マンの強力な武器でありましたが、現在はそれ以上に個人のスキルが重視されていくかもしれません。
接待がしたくないと考えるのであれば、個人のスキルアップを図ることが一番かもしれません。